三浦春馬のローラは最高のヒーローでありヒロイン ーKinkyBoots大千秋楽感想
kinky boots日本カンパニー版がめちゃめちゃよかったので遅ればせながら感想を書きます。
タイトルのドヤ感がひどい。あと引くほど長いです。
ほとんど三浦春馬のことしか書いてないですすみません。それだけ圧巻だった。
観劇3日後にネイルの予約があったんだけど、勢いあまってRise you upの写真を見せてこんな爪にしてしまったよ。我ながら呆れる。けど毎朝テンションあがるからこのデザインにして後悔はない。
ネイル行ってきたんだけど勢い余って春馬ローラの写真を見せたらこんな爪に仕上がりました✨ 来月もキンキーブーツ行くし、激務期間をこの爪で乗り切るよー! pic.twitter.com/3gJZTvnqsm
— じゃくりーぬ@キンキーブーツ (@Jacquelineoujp) 2016年9月6日
0.背景
観劇は一回(大楽)のみ
三浦春馬がやばいやばいというツイートをみて雷に撃たれたようにチケットを貪り探したのだけど、一回しか見られなかったのをめちゃめちゃ後悔している。
個人的に日本人カンパニーのミュージカルが苦手で、(四季は好みでなくて、東宝系はチケット取れないイメージがすごい強いから)チケット取らなかったのよね。。。
いつもミュージカル見るのは海外カンパニーのものだったし、10月に来日版のチケットを取ってしまって完全に油断していた節があったなーと。反省!
以下だいたい箇条書きで進みます。
1.三浦春馬さんのこと
前評判で三浦春馬が仕上がりまくってると聞いてはいたのだけど、めちゃめちゃ歌えていておどろいたし、ドラァグクイーンの演技が最高すぎた。
こんなことを書いてしまってはご本人にも彼のファンの方々にも申し訳ないのだけど、三浦春馬さんは自分がかっこいい事に自覚的でそれが漏れ出てしまっている(悪いことではない)量産型イケメン俳優のうちのひとりかと思っていたんだけど、全然違った。
公演中は舞台を満喫している自分と三浦春馬さんとそのファンの方々にひたすら土下座しまくる自分に分裂していたよ。
あとバキバキの筋肉の愛おしさね。
Land of Lolaのときの英語だと♪with arm as hard as steel♪(パンフレット売り切れだったので邦訳の歌詞もわからないからみんな英語版のサントラを聞こう。来日版の予習にもなるよ☆)のときのあの三角筋と上腕二頭筋を強調するいわゆるマッスルポーズの眩しさがやばい。
あとAngelsのボディも半端ない 1階後方席でも腹筋がバキバキすぎるのが余裕で確認できる方が一人いた。すき…
春馬氏がローラのスター性をモノにしている感じがすごかった。
乗り移ってたよ。完全にローラだったよ。
一方で初めてドラァグでない出で立ちで工場に来たシーンでの、ヒールとウィッグの嵩以上の小さくなった控えめな雰囲気もよかったと思う。文字通り鎧なんだよねきっと。
いろいろ感想を漁ると、ご本人はずっとずっとローラをやりたいとおっしゃっていたようで、夢が叶った上にみんなに評価してもらえて公演そのものも大成功でよかったね(号泣)
2.公演について
ミュージカルの大千秋楽を初めて見たのだけど、カテコが4回もあってすごかったなあ。
歌舞伎は普通は大楽でもカテコないしな。
【キンキーブーツを愛してくださった皆様へ】本当にありがとうございました。全44公演、大切に伝えてきた想いが詰まった大千穐楽カーテンコールの小池徹平×三浦春馬のW座長からの挨拶を大公開!そして、いよいよ来日版にバトンタッチします★ pic.twitter.com/pcwhWViRS8
— BWミュージカル「キンキーブーツ」 (@kinkybootsjp) 2016年9月6日
戻ってきたいと言っているのでぜひもどってきていただきたい!
そしたらいろんなひとと5回は見に行きたい。
3.kinkybootsのお話について
映画でも思ったけど、田舎で差別されたり色々あった上であの全て受けいれるウィットに富んだ性格になったんだと思うと本当に泣ける。
わたしは程度の差こそあれ閉鎖的な田舎が嫌で出てきたけどあんなに受容的な態度は取れないよ…
それにローラにはセクシーでfabulousなだけじゃない、ピエロのような背負うものがある哀愁にまた惹かれる。
ローラというキャラクターの偉大さについても書いておきたいのだけど、過去の辛い経験がありながら、あんなセクシーでかっこいいヒーローでありヒロインであり強きをくじき弱きを助くみたいな人いないよね。
そりゃあみんなローラのこと大好きだよ。陰のあるヒーロー。かっこいいよね。
ありのままの他人を受け入れるというのは難しい。ドンのようになりたい。
4.その他
- ソニンがかわいい 本当にとてもかわいい
- what a woman wantのローラのお衣装がどストライクエクストリームおフェチだったので、ブーツにスワロ付きのムチが刺さってるのはオペグラで見たら気づいたけどまさかあれを抜いて工場のレディーたちを翻弄するのに使うとは思わなくて死んだ。
- カテコで話しているときは普通に三浦春馬に戻っていてなんか面白かったけど、小池徹平とはしっかり腕を組んでいてとても尊かった。
- 「仲良きことは美しきことかな」というかんじですよね武者小路先生!!!!!!!!!
- 三浦春馬と小池徹平が光と影のように支えあっていたように見えたのもよかった。尊い。あれはもう拝むしかない。
- 日本版キャストのサントラが欲しいです!!!!!!!!同録でいいので!!!!!!!!!雨乞いしている。
5.個人的感想のような備忘録
Land of Lolaでのローラ登場の瞬間のあの雰囲気は特筆すべき忘れがたい演劇体験だったと思う。
春馬ローラが観客だけでなくて劇場そのものから愛されているのが一瞬で伝わってきたし、正直どんなもんかなーと思って見に行ってたのにあの瞬間に一気に引き込まれて私もローラという存在が大好きになったし目が釘付けになった。
歌舞伎だったら一番の大向こうのかけどころだよあんなの。ん三浦屋ァァァァァ!まってました!!!!
春馬ローラが劇場に愛されていたのもそうだし、悲しいシーンも楽しいシーンも舞台と客席が一緒になってその悲しさも楽しさも何もかもを噛み締めて共有していたとてもよい公演だったなあ。
大楽効果もあるのだろうけど(幕間に、何度か来ているっぽいお姉さんたちが「今日めっちゃたのしい(涙)」と言っていたのを聞いた)、あの日は確かに言葉で表現できないすごい公演だったんだと思う。
わたしは Land of LolaもWhat a woman wantも大好きなんだけど、個人的NO.1ソングはhold me in your heartだと断言できる。
全般的にGAYでHAPPYな雰囲気が充満しているお話の中であの曲は美しい影みたいなところがとても印象的で、公演が終わって思い返したりWestEndやBroadwayのサントラを聞きこむたびに、この曲のよさが潮が満ちるようにじんわり心に広がっていく感じがしている。公演では三浦春馬が歌っているのが凄すぎたのか、ローラの真剣な顔とお衣装の素敵さ以外はほとんど覚えていないのだけど、そんな思いがある。
ローラが自身をローラたらしめているというか、ローラがどうやって今のローラになったのか、陰のあるヒーローがどうやって生まれたのかという部分がここで全て補完されるシーンだからこんなに惹かれるものがあるのかな。
この曲が本当に好きな理由は、お衣装が素敵だとかお父さんを前にしてドラァグの格好で歌う感傷的なシーンだとかいうだけじゃなくて、このKinkybootsというストーリーの根底である他者を受容する大切さや誰かに愛されたい気持ちとか、同じように誰かを愛したい気持ちとかがこもっているからなんだよ。
そういう一種の自分の信念をチャーリーやドンに言い続けてるのは、自分が一番それを望む人(お父さん)にそうしてもらえなかったという誰にも埋められない寂しさをそれでも埋めたくて伝導しているのかなとか考えちゃう。
あとは埋められない寂しさをなんとかしたくてドラァグクイーンになったのかなとかいろいろな考えが巡ってしまって、何度聞いても泣いてしまう。この曲に関してはエントリーがもう一つ書けそうなほど好き。(もう匹敵するほど書いてる説ある)
観劇していて思ったのは、「ゲイ」というのはある種のわかりやすい普通じゃなさ(あえてこう書く)だと思うし、誰しも何かしらの普通じゃなさを持っているしそのせいで生きづらさを抱えていると思うんだよね。
そこは本当に辛いんだけど、その状態から、「他人のあるがままを受け入れ」ることができるようになれば、誰もがローラみたいになれるのかなとぼんやり思ったりした。
....わたしの望みはロングラン再演とサントラの発売だけですね。(燃え尽きた)
本当に見にいけてよかった。でも感想を見ればわかるようにがっつりローラの虜になってしまって他のキャストのことをあんまり覚えてないから再演を希望します…小池チャーリーのことも筆圧高めで感想書きたいよ…
こんなに衝撃的な観劇は2014年末の京都南座で見た爪王以来だよ…
再演を楽しみにしつつ、10月の来日版を噛み締めに行くためにサントラの聞き込みに精を出そうね。